秋晴れの良い天気でした。松が丘小学校の4年生25人の川除地区の里地散策の自然学習を行いました。2班に分かれて、1班は13人(白帽子)、2班は12人(赤帽子)で、10時前に学校を出発しました。緑の環境クラブの学習支援スタッフは6人です。
9時から、6人で朝一番のミーティングです。
ご挨拶・自己紹介と散策途中での注意事項を話しました。
シイタケを見つけました。朽ちたホダギの中に
少しだけシイタケが出来ていました。
御霊神社に向かって森を下って行きます。岩や木の根っこにつまず
かないように注意しながら降りていきます。もうひとつ、上を
見上げると今にも倒れそうな枯れてしまった大木がそこかしこ。
早く通り過ぎましょう・・・・。 .
御霊神社の前で、アラカシの樹木の説明です。
アラカシの葉っぱを引き裂くと、ノコギリ刃の様な形になります。
これはアラカシの葉の葉脈の側脈が他の樹木の葉の側脈と違って
丈夫なので、ノコギリ刃の様になるのです。 .
行基堂です。行基は奈良時代に農民の為に活躍した僧です。また
奈良の大仏の建立にも大きな働きをしました。 そんな人が何故
この三田に? 行基は、有馬富士公園にある福島大池を作り、
農地の灌漑事業に大きな足跡を残された人なのです。行基はまた
立派な寺院を創設したり、農民の為のため池を作ったりして最高位
の大僧正まで昇りつめた人です。伊丹市の昆陽池(福島大池の弟池)
も行基が土木灌漑事業で作った貯水池です。三田の農民もこれらの
業績に感謝してお堂を建立したのだと思います。 .
行基堂の前で行基について説明しています。
行基堂の境内で「ホコリタケ」を見つけました。
ポンポンと叩いてやると、かさのてっぺんからホコリ
の様な胞子が飛び出します。名前の由来はここから
来ています。 .
アベマキの樹皮にタッチしています。別名:コルククヌギとも言います。
樹皮に厚いコルク層が有り、戦争中や戦後にかけて、地中海エリアのコルクの
代用品として利用された時期が有りました。コルク層の為、叩いてみると
樹皮に多少、弾力感が有ります。 .
お茶の花です。
エンジェルストランペットと言います。トランペットの形に
似ていますね。原産地はアメリカの熱帯地方です。下向きに
垂れ下がって、花を咲かせます。
ホウの木の葉っぱの説明をしています。通常の樹木の葉っぱと比べてかなり
大きな形をしています。飛騨地方の朴葉味噌料理では、この大きな朴葉を
フライパン替わりにして、シイタケ・山菜・ネギ・野菜・牛肉等を味噌で
絡めて、コンロで炙って食べます。お皿としても使えます。飛騨地方の
道の駅では、朴葉を5~10枚まとめて2~3百円で売っています。 .
1枚の葉っぱで充分に顔が隠れてしまいます。
大日如来では、農民が農耕の牛を大切にしてきたこと、数年前までは
このお堂に牛さんが履く草履が飾られていたこと等を教えて貰いました。
白帽子の1班です。
赤帽子の2班です。
サルトリイバラの赤い実と葉っぱの説明です。別名:山帰来とも言います。
赤い実は12月のクリスマスリースに飾ると、とても可愛らしくなります。
また葉っぱは、お餅をくるむのに役立てていました。昔の柏餅はこのサル
トリイバラの葉っぱを利用したそうです。そのお餅を食べてみたいです。
ノウタケといいます。熟しすぎると悪臭を発するようになります。
しかしホコリタケの一種で、最も美味しいと言われています。中華
料理ではいいだしが出て、中華スープの具にも用いるそうです。
ノウタケを誰が採集するか決めるのに、ジャンケン争奪戦は本当に
賑やかでした。見事にゲットしましたね。 .
「振り返り」の時間です。採集したドングリや葉っぱを見せ合いして、
学習しました。 「アベマキ」「コナラ」「アラカシ」のドングリが
有りましたがうまく収集出来ましたか? 今回は以外にもキノコに
人気が集まっていました。楽しい里地散策も、事故も無く、楽しく
終了できたのは何よりの喜びです。 .
すべての学習が終了したのは、少し時間がオーバーして、12時.
10分頃だったでしょうか?緑の環境クラブのスタッフ6人も .
4年生の皆さんから、若いエネルギーをたくさん頂きました。 .
有難うございました。 (写真・文:アベマキ)